日本歯科大学

1983年8月に開業しました。ちょうどその日、長女を出産。1ヵ月後には診療の現場に復帰し、子育てと診療の日々が始まりました。院長室にベビーベッドを入れ、4時間ごとの授乳。しかも学校歯科医として小学校の800人の児童もみなければならない。そんな日々の中で、教科書にはないことも手さぐりで解決しながら、書き留めていったのが『子育て歯科』です。歯科医だから提案できる口腔ケアと子育てをまとめたものです。

妊婦さんの口腔環境は、唾液の減少などで虫歯や歯周病になりやすく、妊婦さんの歯のストレスが胎児へ与える影響も考えられます。そこで、赤ちゃんがお母さんのおなかにいる時から、子育て歯科に関するさまざまな知識をお母さんに知っていただいています。子育て歯科は、実は赤ちゃんが生まれる前から始まっているのです。

女性は男性に比べ、唾液の分泌量や緩衝能が低く、女性ホルモンの影響もあり虫歯や歯周病になりやすいことがわかっています。そうしたことから、これからは性差による医療の違いを問題点として取り上げて行き、最終的な夢は、女性歯科総合外来を創設したいと思っています。

日本歯科大学の学生は、卒業後すぐに患者さんの治療ができるようになります。それは日本歯科大学が臨床に力をいれる教育を展開しているからです。ぜひ日本歯科大学で歯科医をめざしていただきたいですね。