田中聖至先生 受賞報告

2024年12月13〜15日に沖縄で開催された第41回日本障害者歯科学会学術大会において、田中聖至先生が優秀発表賞を受賞しました。尚、当学会大会での優秀発表賞は、昨年受賞した島津貴咲先生に続き、2年連続の受賞となります。

受賞タイトルは「歯科的視覚刺激に対する嫌悪感の評価-患者と歯科医師間での比較-」です。本研究では、歯科治療に関連する32枚の画像を用い、一般歯科患者と歯科医師の間で画像に対する嫌悪感を比較評価しました。

研究の結果、患者は歯科医師に比べて侵襲的処置に対しより強い嫌悪感を抱く傾向がある一方で、両者が嫌悪感を引き起こすと感じる歯科的刺激の順位は類似していることが明らかになりました。また、歯科医師が嫌悪を感じない診療環境においても、歯科恐怖のレベルが高い患者ほど嫌悪感を強く感じることが示されました。

これらの知見は、歯科医師が患者との認識の違いを理解する上で役立ち、患者中心の医療を実践するための基盤となると考えられます。さらに、歯科恐怖症の認知行動療法において、患者に提示するイメージの順序を決定するための科学的根拠を提供することが期待されます。