鑑別診断課題58
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設問1 4枚のうちでどれが異なるか?
BあるいはD
設問2 残り3枚の組織像で共通する特徴(病変・病態・分類など)は?
鑑別点として、良性腫瘍と悪性腫瘍(扁平上皮癌)、
あるいは上皮性腫瘍と非上皮性腫瘍(化骨性線維腫)。それぞれの症例では、
典型的な組織学的特徴を呈している。
設問3 それぞれの組織像に最も適する病変の診断名は?
A:エナメル上皮腫
濾胞型の胞巣が線維性の間質に取り囲まれている。嚢胞化(実質嚢胞)をきたしており、
骨壁(写真左側)を吸収して、腫瘍胞巣が歯肉結合織に達している。
B:扁平上皮癌
歯肉に原発した癌胞巣が上皮下結合織に深くまで浸潤している。癌化した歯肉
表面はびらんや潰瘍を形成しており、臨床的には出血、偽膜形成、および硬結
などが特徴となる。
C:多形性腺腫
腺腔形成と間質様変化をともなう腫瘍病変である。多形性腺腫も膨脹性の
発育を示すが、被膜の繊維組織に腫瘍胞巣が浸潤している。
D:骨セメント質形成線維腫(化骨性線維腫)
顎骨内に生じる非上皮性良性腫瘍。周囲の顎骨に囲まれて、線維芽細胞様の
腫瘍細胞が増殖しており、骨形成を認める。硬組織の石灰化の程度に応じて、
エックス線像では不透過物が認められる。
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