日本歯科大学 病理学講座

鑑別診断課題50

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課題50-c画像 課題50-d画像

設問1 4枚のうちでどれが異なるか? 
D

設問2 残り3枚の組織像で共通する特徴(病変・病態・分類など)は?
エナメル上皮腫:索状型の増殖パターンにおいて、 多形性腺腫との鑑別診断が出来るようになろう。

設問3 それぞれの組織像に最も適する病変の診断名は?
A:エナメル上皮腫
歯胚構造(エナメル上皮と星状細胞)に類似した腫瘍胞巣。写真左上方の 間質は水腫様の変性像、右下方では線維化を示す。
B:エナメル上皮腫
幅広い胞巣部では、背の高いエナメル上皮様と星状細胞様の 特徴が明瞭に認められる。腫瘍細胞に接する間質は硝子化を示す。 写真中央よりやや下方の斑点状の細胞集団(*)は、横断された エナメル上皮様の腫瘍細胞に相当する。
C:エナメル上皮腫
典型的な索状型の増殖パターンを示し、腫瘍胞巣の内部では 扁平上皮様の特徴が強まっている。間質では線維化が進行している。
D:多形性腺腫
粘液腫様と硝子化を示す間質反応。腫瘍細胞の集団では、 周辺と内部の細胞形態に明瞭な差が認められない。また、 腺腔形成も唾液腺由来の根拠となる。

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