鑑別診断課題49
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設問1 4枚のうちでどれが異なるか?
A
設問2 残り3枚の組織像で共通する特徴(病変・病態・分類など)は?
歯原性腫瘍(エナメル上皮腫)と唾液腺腫瘍
(多形性腺腫)の鑑別。いずれの腫瘍胞巣も索状の増殖を示している。多形性腺腫
では、小さな腺管腔が形成されており、腫瘍胞巣の周囲では間質様の変化も認められる。
設問3 それぞれの組織像に最も適する病変の診断名は?
A:エナメル上皮腫
腫瘍細胞は2列に並んだ細い索で繋がっている。上皮索で囲まれた間質では、
硝子化あるいは嚢胞形成が見られる。写真下方では、濾胞型の増殖パターン
が見られ、上皮(腫瘍細胞)に接する間質も硝子化を想わせる変化を生じている。
B:多形性腺腫
索状の増殖パターンを示す腫瘍胞巣では、比較的大きな腺腔が形成されている。
腫瘍胞巣と間質との境界は不明瞭で、胞巣から分離した腫瘍細胞は基質中に
埋め込まれて硝子化の特徴を示す。
C:多形性腺腫
索状に増殖した腫瘍胞巣は線維化と硝子化を示す間質反応をともなっている。
胞巣周辺の細胞核が目立っているため、エナメル上皮腫と誤りやすいが、
分泌物を貯めた腺腔が鑑別を助ける。
D:多形性腺腫
ほぼ均一な球形あるいは立方形の細胞核を有する腫瘍細胞が、
線維化あるいは硝子化した間質様組織とともに増生している。
一部の胞巣で腺腔形成が認められる。
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