鑑別診断課題39
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設問1 4枚のうちでどれが異なるか?
CあるいはB
設問2 残り3枚の組織像で共通する特徴(病変・病態・分類など)は?
すべての画像は類円形あるいは塊状の物質の
形成を特徴とする病変である。設問1の前者では、石灰化物と角化物との鑑別、
後者では、増殖している歯原性上皮細胞と非上皮性細胞との鑑別に注目している。
設問3 それぞれの組織像に最も適する病変の診断名は?
A:歯原性石灰化上皮腫
疎な線維組織内に腫瘍を認める。腫瘍細胞は多角形の上皮性細胞からなり、
それらの境界は明瞭、クロマチンに富んだ核を有する。腫瘍内およびその周囲
には類円形を呈した石灰化物が形成されている。
B:セメント質骨形成線維腫
紡錘形の核をもった細胞が増殖し、その中に石灰化物が形成され、
好塩基性を呈した類円形のセメント質粒に類似している。写真左半部
では膠原線維が増えており、エオジンに濃染している。
C:石灰化歯原性嚢胞
線維性結合織内に歯原性上皮の特徴を示す上皮島を認める。
上皮組織内には好酸性の腫大した細胞を認め、核は消失している。
角化変性に陥った幻影細胞である。
D:歯原性石灰化上皮腫
Aと同様の病変である。腫瘍細胞がシート状に増殖した胞巣を認め、
隣接する細胞間では細胞間橋が明瞭に観察される。同心円状の
Liesegang様構造を示す石灰化物が形成されている。
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