鑑別診断課題36
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設問1 4枚のうちでどれが異なるか?
D
設問2 残り3枚の組織像で共通する特徴(病変・病態・分類など)は?
4枚とも炎症性病変であり、特異性炎(結核結節)
を鑑別する。炎症反応として、膿瘍と肉芽形成、潰瘍による偽膜とその直下の肉芽組織、
骨髄炎による腐骨と膿瘍を例示している。
設問3 それぞれの組織像に最も適する病変の診断名は?
A:肉芽組織(膿瘍形成)
核濃縮を示す好中球が限局、膿瘍が形成されている。その周囲には
多核の異物巨細胞の集蔟をともなう肉芽組織が形成されている。
毛細血管は核腫大を示す血管内皮細胞により取り囲まれている。
B:肉芽組織(潰瘍形成)
表層には上皮を欠き、フィブリンと壊死物が幅厚く認められる。その直下
には肉芽組織が形成され、表層に向かって深部から伸長する毛細血管
が観察される。線維成分は少なく、多数の炎症細胞が浸潤している。
C:骨髄炎
層板構造を示す骨梁では骨細胞や骨芽細胞は消失し、腐骨に陥っている。
骨梁間では好中球を主体に炎症細胞が浸潤している。写真左では細胞成分
は減少し、変性・壊死を示す組織が観察される。
D:肉芽腫性炎(結核結節)
紡錘形核を示す類上皮細胞は薄い線維組織に一部囲まれた結節性病変
を形成している。結節内にはラングハンス巨細胞が出現し、核が馬蹄形に
配列している。乾酪壊死は認められない。結節周囲にはリンパ球が浸潤している。
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