鑑別診断課題34
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設問1 4枚のうちでどれが異なるか?
D
設問2 残り3枚の組織像で共通する特徴(病変・病態・分類など)は?
共通する所見は背景が好酸性を示す組織
からなり、ところどころに管腔が存在する。3枚の画像は唾液腺腫瘍で、もう1枚は
結合織の瘢痕化である。唾液腺由来の腺管と血管の見極めが重要である。
設問3 それぞれの組織像に最も適する病変の診断名は?
A:多形性腺腫
好酸性で無構造を示す硝子化した組織が広範囲に観察される。
その中に索状あるいは島状に存在する腫瘍細胞が認められる。
腫瘍細胞は少ないが、この疾患を特徴づける腺管構造が形成されている。
B:多形性腺腫
広い範囲に硝子化を生じ、部分的に細い線維構造を示しながら
白く抜けてみえる領域(粘液基質の貯留)も認められる。腫瘍細胞
は索状あるいは小集塊をつくって存在し、小型腺管が形成されている。
C:多形性腺腫
A、B と同様の組織所見で、硝子化組織内に腫瘍細胞を散在性
に認める。腫瘍細胞は腺管腔を形成し、あるいは基質に取り囲まれて
孤立している。扁平な核に囲まれたスリット状の管腔は血管である。
D:瘢痕組織
毛細血管と線維芽細胞が減少し、線維性基質が密生しており、
血管周囲に少量のリンパ球を認める。この画像は嚢胞壁の結合織
で撮影したものであり、長い臨床経過を反映している。
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