鑑別診断課題30
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設問1 4枚のうちでどれが異なるか?
D
設問2 残り3枚の組織像で共通する特徴(病変・病態・分類など)は?
非上皮性腫瘍(神経鞘腫)と結核結節
の鑑別。神経鞘腫では、紡錐形の核をもつ細胞がさまざまなパターンを呈して
配列しており、典型的な柵状配列(観兵式様配列)も認められる。結核結節
では乾酪壊死とともに類上皮細胞が特徴となっている。
設問3 それぞれの組織像に最も適する病変の診断名は?
A:神経鞘腫
粘液状の基質を貯めた空隙が網目状にみえる領域(Antoni B型)
と紡錘形の細胞が集落を成している領域(Antoni A型)との境界を示す。
B:神経鞘腫
典型的な細胞核の観兵式様(あるいは柵状)配列がみられる。
C:神経鞘腫
並列した細胞核の間隙に相当するエオジン好染部分(Verocay小体)
が明瞭に認められる。これらの組織所見はいずれも神経鞘腫の特徴であ
るので覚えておこう。
D:結核結節
中央部の円形の領域が結核結節に相当し、中心部で無構造な部分
が乾酪壊死(*)、上方に大型のラングハンス巨細胞(馬蹄形と表現
される多核の配列を特徴とする)、単核の大型の細胞が互いに連結
して集まっている類上皮細胞、さらに周辺にリンパ球の帯状の浸潤
が見られる。
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