鑑別診断課題27
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設問1 4枚のうちでどれが異なるか?
A
設問2 残り3枚の組織像で共通する特徴(病変・病態・分類など)は?
扁平上皮癌と上皮下結合織での変性・
炎症反応との鑑別。舌癌の症例で、扁平上皮癌が筋層に達している。癌胞
巣と間質とともに、萎縮した筋組織が観察される。鑑別対象とした結合織は、
扁平上皮癌の放射線照射により変性に陥っている。
設問3 それぞれの組織像に最も適する病変の診断名は?
A:上皮下結合織の変性と炎症反応
放射線治療により変性を蒙った舌の組織所見で、小血管では血栓形成、
結合織の融解壊死、二次感染による炎症細胞の浸潤がみられる。上皮
組織でも有棘細胞間の拡張や炎症細胞の侵入などの変性が顕著である。
B:扁平上皮癌の浸潤
扁平上皮癌の胞巣が主にリンパ球浸潤をともなう間質に散在している。
毛細血管やリンパ管に相当する組織間隙が多数観察されるが、癌胞巣
はこれらの管腔に近接している。
C:扁平上皮癌の浸潤
癌胞巣の浸潤増殖にともない、筋細胞(横断像)は萎縮して、
線維性の間質(血管結合織)に置換されている。癌細胞については、
大小不同、核の大きさや染色性の違いに注目しよう。
D:扁平上皮癌の浸潤
Cと類似の組織所見。癌真珠は形成されていないが、癌細胞の
細胞質がエオジンに好染し、角化傾向は認められる。この扁平
上皮癌は筋層まで浸潤した進行癌であるが、高分化型で異型
は強くない。そのため、癌細胞を非自己とした免疫応答を意味
する間質でのリンパ球浸潤も軽度である。
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