鑑別診断課題25
|
|
|
|
|
|
設問1 4枚のうちでどれが異なるか?
D
設問2 残り3枚の組織像で共通する特徴(病変・病態・分類など)は?
悪性腫瘍のリンパ節転移と原発巣:最初に、
いずれも悪性腫瘍と診断する。次に、組織学的に扁平上皮癌と腺癌を診断する。
最後に、薄い線維性被膜をもつリンパ節を破壊する転移病巣と被覆上皮から広
がった進行癌の違いを診断する。
設問3 それぞれの組織像に最も適する病変の診断名は?
A:扁平上皮癌(リンパ節転移)
表層は薄い線維性結合織により覆われ、その直下では著明なリンパ球浸潤と
胚中心を認める。写真右にはヘマトキシリンに濃染した腫大核を示す癌細胞の
集団が観察される。扁平上皮癌のリンパ節転移である。
B:腺癌(リンパ節転移)
核/細胞質比の増大した癌細胞によりシート状の胞巣が形成され、
その内部では嚢胞腔が形成されている。リンパ節の構造は表層の線維
性被膜とその直下のリンパ球集積を残すのみで、癌胞巣と間質によっ
てリンパ節が破壊されている。
C:腺癌(リンパ節転移)
腺管形成が顕著な癌胞巣がリンパ節内に広がっている。癌胞巣の周囲は
線維性の間質を伴っており、残存するリンパ節構造との境界領域に相当する。
D:扁平上皮癌(原発巣)
被蓋上皮と連続して角化をともなう癌胞巣が結合織に浸潤している。
胞巣の辺縁では濃染した核をもつ基底細胞様の癌細胞が配列している。
間質では炎症細胞浸潤と拡張した血管腔が目立つ。
|
問題を表示
次の課題 |