鑑別診断課題17
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設問1 4枚のうちでどれが異なるか?
A
設問2 残り3枚の組織像で共通する特徴(病変・病態・分類など)は?
口腔粘膜上皮の病変を鑑別することは、臨床診断でも
よく遭遇する。臨床的に白板症の特徴を示す症例のなかに、病理診断により粘膜固有層に
浸潤した扁平上皮癌と確定されることがある。白板症の病理組織像でも、上皮の性状に
違いが認められる。
設問3 それぞれの組織像に最も適する病変の診断名は?
A:扁平上皮癌
粘膜上皮から増生した癌細胞が胞巣をなして結合織に侵入している(進行癌)。
癌胞巣の一部では癌真珠もみられる。
B:白板症
有棘細胞の肥厚が特徴であり、基底膜は明瞭で、結合織では一部を除き、
炎症性細胞の浸潤も軽度である。上皮細胞は異型もなく、有棘細胞層から
錯角化層への分化過程も正常である(構造異型もない)。
C:白板症
角化層が厚くなっており、有棘細胞の肥厚も見られる。基底細胞と結合織の
境界は明瞭で、細胞異型や構造異型は認められない。
D:白板症
有棘細胞の肥厚が顕著であり、基底細胞での増殖能の亢進を反映して側方
に広がった“涙滴状”の増生パターンを想わせる。結合織での円形細胞の浸潤
も目立ってきている。B、Cと比べて異形成の度合いが高まっている。
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