鑑別診断課題9
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設問1 4枚のうちでどれが異なるか?
D
設問2 残り3枚の組織像で共通する特徴(病変・病態・分類など)は?
癌(早期癌浸潤)と潰瘍病変の鑑別:口腔粘膜上皮
では潰瘍形成をともなう病変が多い。残存する上皮組織に注意を払う必要があり、腫瘍性の
変化を示す病変が含まれている場合がある。上皮釘脚の形態、基底細胞の配列や異型細
胞の出現に注目する。
設問3 それぞれの組織像に最も適する病変の診断名は?
A:扁平上皮癌
写真右では上皮が欠損し、フィブリンの析出を認め、下方に肉芽組織が形成されて
いる。残存している上皮では基底細胞様の異型細胞が増殖し、結合織へ浸潤する
癌胞巣が観察される。
B:扁平上皮癌
表層にはフィブリンの析出と壊死物の堆積を認める。その直下には、核腫大・濃染核
をもつ癌細胞が多数の胞巣構造を示して結合織へ浸潤している。
C:扁平上皮癌
摘出組織の表層はフィブリンや組織の変性物で覆われており(癌性潰瘍)、その直
下で癌胞巣が観察される。周囲組織では炎症細胞浸潤をともなった肉芽組織が
形成されている。
D:潰瘍形成
上皮欠損と著明な肉芽組織の形成をともなった潰瘍病変。視野に含まれている
重層扁平上皮では、基底細胞の配列は不明瞭であるが異型性はみられない。
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