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日本歯科大学 生命歯学部
口腔外科学講座

講座案内

御挨拶

院長写真

ようこそ口腔外科学講座へ

当講座は、本学創設期から実に110年脈々と続く伝統ある講座です。一時期、口腔外科学は2講座体制(第1口腔外科学講座と第2口腔外科学講座)となりましたが、2001年(平成13年)1月の本学機構改革により再編され、1講座体制に戻り今日の日本歯科大学生命歯学部口腔外科学講座に到り、2018年(平成30年)4月より、私、里見 貴史が主任教授を勤めています。
私は、本学を1990年に卒業後、東京医科大学大学院に入学し、「口腔癌の浸潤・転移機構の病理組織学的解析の研究」で1994年に学位取得後も大学に在籍し、口腔癌の顎骨浸潤に対する新たな治療法の開発等の研究を行い、実際の臨床においては、口腔癌治療や顎顔面外傷治療を積極的に行ってきました。また、日本医科大学多摩永山病院救命救急センターへの国内留学や口腔顎顔面外科手術の研鑽を積む目的での英国留学の機会にも恵まれ、多くの口腔顎顔面疾患を有する患者さんや全身疾患を合併する患者さんの治療を経験することができました。
私は、医学部口腔外科に約28年間勤務し、多くの他科の先生方とチーム医療や共同研究を通して良好な関係を築いてきた中で、これからの口腔外科医の養成に「医の心」・「全身を診て口腔を診る」・「チーム医療」等の経験や識見が必要不可欠であると考えるようになりました。そして、これらの実現には、口腔外科研修の標準化は必須であり、生涯研修等を充実させる必要があると考えております。
また、私は留学中から親交の厚い英国を中心としてドイツ・アメリカ・中国の著名な顎顔面外科医との交流を通し、幅広い分野について意見交換をしております。この良好な関係を活かし、「International Symposium and Practical Workshop on Maxillofacial Surgery国際顎顔面外科シンポジウム;東京医科大学口腔外科主催)」を専門知識と手術手技(講義とCadaver実地指導)の双方を向上する目的で計3回開催しました。今後も積極的に海外講師を招聘すると同時に、海外機関との相互理解を深めた臨床・研究・教育は、大学の向上に繫がると考えています。それでは、これより当講座の臨床・研究・講座教育についてお話します。

[臨床]
私は、前職の東京医科大学口腔外科学分野では耳鼻咽喉科・頭頸部外科、形成外科、放射線診断部・治療部、腫瘍内科等の関連診療科と密接に連携をとり、口腔癌治療や顎顔面外傷治療を行ってきました。本学ではそれらに加えてインプラントや顎顔面補綴治療は勿論のこと、将来的には、本学が取り組んでいる最先端医療である歯髄幹細胞による再生医療を駆使した根治性だけでなく「術後機能障害を最小限に留める」と言ったQOLを確保する治療を目指したいと考えています。

[研究面]
私がライフワークとしてきた研究に更に幹細胞培養技術を活かし、口腔癌における癌幹細胞の研究を積極的に進める計画でいます。また、治療が難渋している薬剤関連性顎骨壊死に対してDrug Delivery Systemを応用した新素材の開発研究も進め、加えて、成長因子およびバイオマテリアルを用いた組織再生プログラムといった幅広く臨床応用可能な研究をも併走させる計画でいます。
以前から当講座の研究テーマの1つであるインプラント表面性状については、経時変化するインプラント表面性状を強力に改良し、組織再生(再骨結合)に導く新たな研究が既にスタートしています。以上のような、常に臨床を意識した研究を発展させていきたいと考えています。
一方、大学院研究については、講座の研究に捉われず個人を尊重し自由な発想を妨げることなく、研究してもらうことが最善と考えています。当講座の大学院生には、期限内で学位を取得させるべく、多くの学内外の基礎研究のスペシャリストと緊密に連携し、研究の問題点を早期に解決する手厚いサポート体制が整っております。

[講座教育]
講座教育のモットーは、全身を診ることができ、そして全身状態を考慮した診断・治療ができる歯科医師の養成です。
そのため、学位取得後は、放射線科、麻酔科、救命救急センター等で研修した上で、幅広く口腔外科全般の臨床力に磨きをかけ、口腔外科専門医、更にその上の指導医資格の取得を目指します。専門医取得後も口腔外科を追求することは当然ですが、同時に興味を持ったより専門性のより高いサブスペシャリティーをも追求してもらいたいと考えています。幸にも当講座には、口腔外科専門医・指導医が3名常勤し、高名な7名の客員教授が在籍し、また、国内外の研修協力施設も多数兼ね備えています。また私は、自分の留学した英国をはじめドイツ・アメリカ・中国の多くの顎顔面外科医と良好な関係を築いていますので、医局員のグローバル化にも力を注いでいきます。具体的には、医局員の国外留学や夏期休暇等を利用した短期海外研修を積極的に進めていく所存でいます。
以上のような研修プログラムにより、世界に通用する懐の深い口腔外科医を育成したいと考えています。そして当講座の研修プログラムを履修する大学院生には「良い意味でのエリート意識」、「大学の後継者であるという意識」を持ってほしいと思っています。
口腔外科を極める卒後の進路として当講座は最適です。興味ある方は是非一度、講座のドアを叩いて下さい。
いつでも待っています。

                                                       平成3010月吉日
                                             日本歯科大学生命歯学部口腔外科学講座
                                                     主任教授 里見 貴史



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