時代のニーズに対応する歯科技工士の養成

　　東京短期大学歯科技工学科　准教授　　尾�ｱ順男

　本学は、附属歯科専門学校から東京短期大学に改組して８年が経過しました。この間、歯科技工士の養成のカリキュラムは、時代のニーズに対応するように毎年、改良を進めてきました。

　そのひとつとして、チーム歯科医療に参画できる歯科技工士の養成を目指して、「コミュニケーション学」を新設し歯科衛生学科との合同授業を開始しました。

また、専攻科歯科技工学専攻においては、「審美造形歯科論」を開講し、歯科衛生学専攻科学生と合同でPBLの授業を行っています。これらの授業によって、コミュニケーション能力を養うと同時に、将来チーム歯科医療に参画する歯科技工士や歯科衛生士としてお互いの業務内容を理解するよいきっかけとなっているようです。さらに、歯科技工学科第２学年学生に実施している、病院見学実習では、模型だけで学習している歯科技工学科の学生にとって、歯科医療従事者としてのモチベーションが大きくアップする要因となっているようです。

　専攻科歯科技工学専攻は、独立行政法人大学評価・学位授与機構から認定専攻科として認められ、平成24年度に学士コース（歯科技工学専攻）を新設し、４年制大学卒業と同じ資格の学士（口腔保健学）の取得が可能になりました。このコースでは、同機構に学習報告書（論文）を提出する必要がありますので、専攻科学生が図書館を利用する機会は、飛躍的に増加しました。

　最後に、これまでの卒業生は、歯科技工所や歯科医院に勤務したり、その後、歯科技工所を開業するなど、幅広く活躍しています。また、海外で活躍する卒業生も年々増加してきています。大川友成氏は、歯科専門学校時代に専攻科を卒業後、専任教員として勤務された後に、ドイツに渡り、日本人として二人目のマイスターを取得し、現在は、ドイツで歯科技工所を開業し大活躍しておられます。

　今後も時代のニーズに対応した歯科技工士の養成を行い、本学の卒業生が国の内外で思う存分活躍されますことを祈念しております。

(2013.9.17up)

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