第32回日本歯科心身医学会総会・学術大会

大会長挨拶

第32回日本歯科心身医学会総会・学術大会大会長
岡田 智雄
(日本歯科大学附属病院 心療歯科診療センター)

 この度、第32回日本歯科心身医学会総会・学術大会を、平成29年7月8・9日の2日間、日本歯科大学生命歯学部において開催させていただく運びとなりました。伝統ある本学会の大会長を拝命させていただき、本会員の皆様に感謝申し上げます。
 本学会のテーマは「心と口腔を繋ぐ -今、求められる歯科心身医学- 」と致しました。歯科領域の心身医学を学問の対象とした歯科心身医学は、歯科心身症に対する基礎的・臨床的研究から始まり、近年では心身相関をベースとした患者‐歯科医師関係の確立や、歯科医療全般に及ぶ心身医学的アプローチ等、対象は拡大しており、治療・研究のみならず、歯科医学生・研修歯科医などの教育面においても重要性が増してきております。このような中、多方面からの情報収集を行い、「心と口腔を繋ぐ」歯科心身医学とは何かを会員の皆様で考えていただく機会にできればと思っております。
 今回は、特別講演を2題、企画しました。まず、特別講演Ⅰは日本医科大学千葉北総病院メンタルヘルス科の木村真人先生をお招きし、うつ病に関連した最新の話題についてご講演をいただきます。うつ病は歯科臨床に携わるものとして、日常臨床で遭遇しやすい精神疾患です。最新のうつ病研究・治療の現状を知っておくことは、歯科医師にとって必須と考えます。木村先生は、薬物治療が主流であるうつ病治療の中で、磁気による治療の研究を行っており、その内容は歯科心身医学研究にも刺激となることが期待されます。特別講演Ⅱは日本歯科大学生命歯学部名誉教授の丸茂義二先生によるご講演を予定しています。先生は顎関節症の難症例に対して、歯科領域に留まらない斬新なアプローチで、多くの成果を挙げて来られました。本講演は顎関節症のみならず、多彩な口腔症状を訴える患者さんへの対応についても、多くの示唆を頂けるものと考えます。教育講演として、EBMについてご高名な豊島義博先生から最新の診療ガイドラインについて、ご講演をお願い致しました。今や診療ガイドラインを無視して診療を行うことはできません。診療ガイドラインとの付き合い方、活用法、さらには最新のガイドライン作成法についてご講演頂く予定です。さらに今回の学会テーマに沿ったシンポジウムも企画しております。また本学会の定番ともいえる歯科医師のためのPIPCセミナーも行います。すでに以前受講された方も、必ず新しい発見がありますので、奮ってご参加ください。尚、本セミナーは会員外の方々の受講も受け付けております。
 多くの先生方のご参加をいただき、歯科心身医学が今後どのように発展し、歯科界に対しどのような貢献をしていくか、会員の皆様とともに考える機会となれば幸いです。日本歯科大学附属病院心療歯科センタースタッフ一同、会員・非会員を問わず多数のご参加をお待ちするとともに、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。